リーダーシップの真髄に迫る一冊『リーダーの仮面』(安藤広大著)は、リーダーとしての在り方に悩むすべての人に向けた挑戦的なメッセージを届ける書籍です。私自身まだプレイヤーですが、本書はとても耳が痛い話が多く途中読むのが嫌になりました。ですが、読んでいて耳が痛いと感じる部分こそ自身に足りない部分なのだろうと感じています。マネージャーを目指すにあたり、頭を切り替えるために役立つ1冊です。
感情を超えたリーダーシップ
リーダーとしての最大の試練は、「個人的な感情を捨てる」ことだと著者は語ります。この一節には、リーダーが抱える複雑な感情のが描かれています。
例えば、部下が失敗したとき、多くの人がそのプロセスを評価しようとします。しかし本書は、“結果”こそが重要だと説きます。その理由は明快です。結果が評価される組織の文化こそが、メンバーを成長させ、真の実力を引き出すからです。これは、リーダーが感情を超えて組織の成果を第一に考える必要があるという厳しい現実を示しています。
私個人としては、一生懸命やったのだからプロセスを評価して欲しいと考えます。これプレーヤーの考えです。そして、上長には自分の気持ちに寄り添ってもらうことを期待する。だから私が部下を持った際は気持ちに寄り添える、プロセスを評価したあげられる上長になりたい。そう思ってました。ですが、本書を通じてこの考えはバッサリ切られてしまいました。勉強になります。
部下との適切な距離感
「部下とは迷わず距離を取るべき」という主張も、本書の中核をなす考え方です。ここで言う距離とは冷たさではなく、必要な客観性を保つためのものです。距離を取ることで、リーダーは公正な判断を下し、組織全体の最適解を追求することができます。例えば、親密さが判断を曇らせることで、組織の一体感や成果に悪影響を与える可能性もあります。この考え方は、特に人間関係に依存しがちな職場環境でこそ重要です。
あなたはどの仮面を選ぶ?
『リーダーの仮面』というタイトルが象徴するように、リーダーは時に「仮面」を被る必要があります。それは偽りではなく、役割を全うするための象徴です。著者が繰り返し強調するのは、リーダーが感情や私情に流されず、組織の目標達成に向けた最善の行動を取る覚悟を持つこと。そのために必要な「仮面」を被ることで、リーダーシップが機能するという視点は、多くの読者に新しい発見を与えるでしょう。
リーダーの役割再定義
この本は、管理職やリーダーにとっての教科書であるだけでなく、リーダーシップの本質に問いを投げかけます。部下を甘やかすのではなく育てる。過程に甘んじるのではなく結果にこだわる。そして、自分自身の感情を制御すること。これらの実践が、リーダーの進化を促すと著者は力説しています。
最後に
リーダーシップに悩むすべての人に、『リーダーの仮面』はその道しるべとなるでしょう。組織の成果を最大化するために、感情をコントロールし、冷静な判断を下すこと。リーダーの真の役割を再確認できる一冊です。
リーダーとしてさらなる成長を目指す方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。
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